I wanna be just like you

小学生の頃、近所に住んでいた大学生に憧れていた。名前も知らなかったけれど、就活の時期になってスーツを着こなす姿は格好が良く印象的だった。今現在、私もあの頃憧れた大学生と同じ歳にとうとうなり、就活に挑んでいる。
就活の面接において、ある程度演じることが必要になってくる。活発な一面、論理的な一面、ユーモアな一面…。でもそれって結構むつかしい。
自分はどこまでいっても自分である。性格や雰囲気は変えがたく個々のキャラクターの中でやりくりしなきゃいけない。どんなに他人を羨んでもその人になることはできない。
できるのならあなたになりたいよ。聡明で機転がきいてユーモアもある。そんなことを考えているとき、殻を破れない自分に切なくなる。肉体は大学生になったけれど、精神はまだ小学生の頃に住んでいたマンションにある。
きっと私はまだ、あの憧れの大学生になっていないのである。